埋設管路・舗装修繕維持修繕ガイド

「環境にやさしい」アスファルト舗装とは?

2022年、日本では6月という異例の速さで梅雨明けとなったばかりではなく、ヨーロッパ各地も熱波に襲われ、イギリスでは7月に史上初めてとなる40℃を超える気温を記録しました。

また、ポルトガルでは大規模な山火事が発生しており、イタリアでも山火事に加えて水不足が発生し、停電や断水の恐れがあると報じられています。

このような地球規模での気候変動問題の解決に向けて、世界各地では2050年までにカーボンニュートラルを達成しなければならないとして、CO2をはじめとする温室効果ガスの削減に対する様々な対策が講じられているのは皆さまのご承知のとおりです。

しかしながら、気温の上昇は温室効果ガスによる地球温暖化だけによるものではありません。

人間の生活や産業活動による人工排熱の増加や地表面被膜の人工化、都市形態の高密度化などによるヒートアイランド現象も気温上昇の一因と言われています。

アスファルトやコンクリートの舗装表面は日射を受けると高温となり、大気を加熱します。また、舗装体内にも熱が蓄えられ、夜間の気温低下を妨げて熱帯夜を引き起こす原因となっています。

このような現象を緩和するアスファルト舗装に「保水性舗装」という工法があります。

日本では古くから「打ち水」といって、玄関先や路地に水を撒くことで涼をとるという風習がありました。「保水性舗装」は、舗装体内に蓄えられた水分が蒸発する気化熱によって、路面から熱を奪うことで温度の上昇を抑制するという、まさに「打ち水」と同じ効果を発揮する半たわみ性舗装タイプのアスファルト舗装です。通常のアスファルト舗装に比べて、夏季の日中の路面温度を13℃程度低減させることができ、歩行者空間や沿道の熱環境改善やヒートアイランド現象の緩和に効果を発揮します。

また、「打ち水」は実際に温度を下げるだけではなく、感覚を通じて私たちに「涼」を感じさせてくれるという効果もあります。打ち水をされた石畳や神社の境内は、見るだけでも私たちの五感を刺激し、日本の伝統文化と「涼」を届けてくれるものではないでしょうか。

大林道路の「涼畳(すずだたみ)」は、その保水性舗装を発展させ、舗装体内に「涼畳」専用の保水用セメントミルクを浸透させるとともに舗装表面にショットブラストと言われる表面加工とカッター目地切りを施し、御影石調・石畳風の路面に仕上げる、より景観性を重視した技術です。

舗装体を構成している4つの素材(骨材・涼畳専用セメントミルク・表面仕上げ・カッター目地)の組合せを変えることにより、お客様のコンセプトに合わせた仕上げが可能であり、多彩な空間を足元から演出することができます。

皆さまの生活環境をより快適で洗練されたものにするために、大林道路は「涼畳」をご提案いたします。

「涼畳」 工法詳細についてはコチラ(PDFパンフレット)から

     景観機能についてはコチラ(Youtube動画へリンク)からご覧いただけます。