埋設管路・舗装修繕維持修繕ガイド

なぜ、下水道管・埋設排水管が劣化するのか

下水道管・埋設排水管の劣化の原因には、大きく分けると次の3つの要素があります。

 ①材料・材質の経年劣化

 ②通過する重量車両による繰り返しの荷重による管ズレ、ひび割れ、たるみ

 ③管内での硫化水素の発生、悪質排水流入による腐食

①材料・材質の経年劣化

 一般に、下水道管・埋設排水管の設計耐用年数は50年です。ただし、使用する排水の水質によって、耐用年数は短縮されます。建設後30年を超える管は、劣化を疑ってみる必要があります。

②通過する重量車両による繰り返しの荷重による管ずれ、ひび割れ、たるみ

 繰り返し荷重も経年劣化に近いものがあります。

 管ずれ、ひび割れにより、すき間から土砂が流入し、舗装陥没の原因となります。

 また、ひび割れ、すき間部分から木の根が侵入し、流下能力低下を招きます。

 たるみは、その部分に排水が滞留し、硫化水素発生の原因となります。

③管内での硫化水素の発生、悪質排水流入による腐食

 管口などの流出入部分、マンホール内部、管のたるみ部など、下水・排水が攪拌し、滞留する部分では、硫化水素が発生します。

 硫化水素はやがて硫酸に変化し、コンクリート等を腐食させます。また、pHを帯びた酸・アルカリ性の悪質排水も劣化を促進させます。

 下水・埋設排水管は、普段見えないところです。一度、大林道路の管口カメラ調査を実施しておけば、しばらくは安心してお使いいただけます。